elderlyママのぼやき

銀座の高齢なママです。夜な夜な話を書いています。

これからは『年金価格』で飲んで下さい。

 今日は、"ぼやき"ではありません。
 愚痴っぽい私にしては珍しくハートウォーミングな話です。

 某電気会社の部長が定年退職することになってご挨拶にいらしてくれました。

 開店当初からお世話になり続け、足を向けては寝られないほどの大恩人です。

「これからは新しいスタートですね。今までお疲れ様でした」
 シャンパンを奮発して、他にお客様もいなかったので四人の女性共々みんなで乾杯しました。

 部長は、
「会社を辞めて何がさみしいって、銀座に来れなくなることだよ。もう経費が使えないからな」
 ずうっと営業畑にいらしたので、これまでは接待費がふんだんに使えたのです。

「大丈夫ですよ、部長。これからは五千円で結構ですからいつでもいらして下さい」
 さみしそうな部長に提案しました。

「本当かい! 五千円でいいのかい? ボトル代も含めてか!」
「もちろんですよ。部長にはお世話になりましたから」
「こりゃありがたい! 五千円なら年金でも飲めるわ」
 
 友人も連れて来れると部長は大喜びしてくれました。
 何しろ銀座が大好きで、銀座以外では絶対飲まないと豪語するほどの方なのです。

 部長に喜ばれて、私の胸もほっこりしました。
 鶴だって恩返しするのですから私だってそうせずにはいられません。
 何よりもまた部長にお会いしたいですしね!