elderlyママのぼやき

銀座の高齢なママです。夜な夜な話を書いています。

夏希ちゃんのその後

 前回、友人の茜ママから、娘の夏希ちゃんを当店で預かって欲しいと頼まれた記事を書いたのですが、その後をつづりたいと思います。

 夏希ちゃんを入店させるのはやっぱり無理。
 私の手に負える娘じゃない。

 何日も考えたあげくにそう決意して断ろうと思った矢先、茜ママの方から電話が来ました。

 開口一番、

「あんたに謝らなきゃならないわ」
「えっ?」
「あの子、自分で店見つけて来たのよ。並木通りでスカウトされたんだって」
 
 やったぁ!!!
 思わずガッツポーズしてしまいました。

「来月のひな祭りにオープンするクラブでね、ホステスを40人も置く大箱らしいわ」

 開店を前にしてホステス集めに難儀するのはスカウトマンのあるあるなので、夏希ちゃんのスカウトは合点がいきましたが、それにしてもコロナウイルスの影響で客足が激減しているご時世にオープンとは思惑の測れない店です。

「そういうわけで本当にごめん。近々一席設けるからさ」
 
 謝罪の必要もないのに茜ママには何度も謝られてしまいました。

 それにしても母親の仕事を嫌悪していた夏希ちゃんが母親と同じ銀座で働くなんて…。

 カエルの子はやっぱりカエルなのでしょうか?

 野次馬根性ですが、ちょっとだけ夏希ちゃんに興味が湧いてしまいました。

 夏希ちゃんのおかあさんの茜ママは周囲では知る人ぞ知る伝説のママです。

 色気や美貌とはちょっと違う並外れた努力だけで成り上がりました。

 店は6人ほどが座れるカウンターにテーブル席が一つあるだけですが、最初から女性は置かずにいぶし銀のマスターと二人だけでやって来ました。f:id:ElderlyMom:20200223113527j:plain

 この店の何がすごいかと言いますとやって来る客の顔ぶれです。

 経団連に名を連ねる企業のトップや幹部、政治家たちが普通にやって来るのです。

 ビルの前にSPが立っているのも何度も目にしました。

 もしこのママのDNAを引き継いでいて、ずぶの素人をナンバーワンに仕立て上げることの出来る敏腕黒服との出会いでもあったりしたら、夏希ちゃんは大化けする可能性大です。

 と、まあ、先走りや妄想は置いといて、夏希ちゃんは茜ママに、

「どんな服着りゃいいんだよ?」
 だの、
「美容院に行かなきゃダメかよ?」
 だののアドバイスを求めたそうです。

 母娘間のものすごい一歩で、その話を聞きながら私には二人の先に広がる明るい道筋が見えました。

 やっぱり夏希ちゃんを追わないわけにはいきません。