elderlyママのぼやき

元銀座のママです。長年続けてきたナイトクラブを令和2年3月27日に閉店しました。以降、農作業に励みながら銀座の思い出と日常をつづっています。

虚言癖

 銀座には『虚言癖』と思われるママやホステスが相当数います。

 男性スタッフも然りで、

 以前勤めていたクラブのボーイ君は関西の有名私大卒業を触れ回っていたのですが、ある時その大学の関係者が来店したことで嘘が露見してしまいました。

 彼はゼミの意味さえ知らなかったようです。

 学歴詐称は結構あって、現役医大生を掲げて入店したアルバイト女性は、ホステスのお姉さんに調べられて、こちらも嘘がバレてしまいました。

 元カレが医大生だったようです。

 実家の富裕虚偽というのも多く、バレないと思うのでしょうか、父親が地方銀行の頭取だとか、総合病院を営んでいるとか、祖父は100万都市に於いて、名前だけで郵便物が届く名士だとか、恐れ入るものばかりです。

 夜の銀座には一流企業の役員や芸能人、著名人なども来店します。
 銀座に身を置く特権で、そうした彼らと話したり、親しくなることもあります。

 すると、自分も彼らと同じであると錯覚するのでしょうか、見栄を張ったり風呂敷を広げてしまうのです。

「そんないいとこの娘や息子が何で水商売なんかやってんだよ」 
 シビアな店長はいつも鼻で笑っていました。

 当店にも、国連で通訳をやっていたとか、有名サッカー選手と同棲していたとか、見抜かれやすい嘘ばかりをついて仲間外れにされていた女性がいました。

 経営者の立場としては注意したり、さとしたりすべきだったのかもしれませんが私には出来ませんでした。

 何故なら私も彼らと同じように嘘をついていたからです。

 誰にも知られたくない秘密を30代後半に作ってしまい、これをひた隠すために長い年月、嘘をつき続けて来ました。

 秘密が何なのか、このブログでも明かす勇気はありません。

 時に、

 客席で談笑しながら、本当は女性たちもお客さんたちも私の嘘に気づいているのではないか?
 
 この嘘を守りたいがために、派生させてしまったたくさんの嘘のつじつまが合わなくて、実は私も陰で虚言癖扱いされているのではないか?

 猜疑心にさいなまれることがあります。

 そんな時は、

「誰にも迷惑をかけていないんだから」
「誰にだって人に言えないことの一つや二つはある筈」

 そう開き直って押し潰されないようにしています。

 かけがえのない親や息子にも内緒のこの隠し事、墓場まで持って行くしかありません。